詭弁家の行方

対話、交渉、説得、洗脳、人間心理、etc. 本のinputと実践でのoutput.

保育士とのコンパにおける心理学的アプローチ(準備編)

さて、読書の日々ですが実践の機会を得られました。

6/20(土)、3対3で相手は保育士さんです。

 

初対面の方々なので基本スタンスは信頼を勝ち取ること。
真面目で誠実なサラリーマンとしてのペルソナで対応します。
調子乗りな性格なので、飲み会では極端に盛り上がりたくなっちゃうのですが、我慢です...。

以下基本スタンスを明記します。

 

● 飲み会という名の「接客」とする。

● 自身の情報開示は最小限に、先方から最大限引き出す。

● 先方の会話に関心を寄せる。

 

小生は海外育ちの影響か、人との距離が近いと言われがちです。

臆病なジャパニーズレディ相手ということで、適度な距離を保ちます。

以下、当日使う保育士あるある。現役保育士から入手しました。

 

● 職場の人間関係が大変。

● プライベートで仕事することが多い(劇で使う衣装作製)。

出木杉くん、のび太くん、のように園児の能力差が明白。

 

タイミングを見てぶち込んでいきます。

さて、信頼関係構築、次に繋がるか。

後日報告します。

 

以上です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニュースキンレディと対面

先日、仕事終わりにニュースキンを紹介してくれるということで、女性と夕食に行ってきました。


ニュースキン(Nu Skin)とはサプリや化粧品を扱う、アムウェイなどと似たようなネットワークビジネスです。胡散臭い雰囲気が漂うビジネスであり、きっと卓越した営業スキルで勧誘してくれるに違いない!と考え、面会を決意しました。隙があれば足をすくってやろうとワクワクです。


当日、小雨の中、約束のイタリアンレストランに大きなカバンを持った彼女が現れました。ビジネスモデルを説明する資料や製品カタログ、サンプルが詰め込まれているに違いありません。


仕事後わざわざ会いに来てくれた彼女にお礼を伝え、ピザとパスタ、和牛ステーキを注文しました。僕は食事よりも会話に集中したいと考え、既に社食で軽食を済ませております。


幼稚園の先生をしている彼女は、コロナの影響で週3勤務です。空いた時間にカタログやニュースキンメンバーのインスタを眺めながら勉強をしているとのことです。2ケ月弱の在宅勤務でも給料が減らない僕が羨ましいと言っていました。


幼稚園勤務はストレスも多く、指示した内容を忘れるボケ園長に嫌気をさして辞めていく先生が多いとか。そんな中、ニュースキンのリーダーに心の持ちようや考え方を教えてもらい、日々明るく過ごせていることが幸せのようです。(実際、彼女は明るくハツラツとした印象です。)


そろそろ、ビジネスの紹介をしてくれるタイミングかと思っていると、「今日はカタログを忘れちゃいました!」とまさかの発言。(何のための夕食やねん!笑)スマホでサイトに掲載されている製品カタログを使って、サプリや化粧品を扱っていることを教えてくれました。(知ってるわ...。)


学生時代、酷い肌荒れニキビで悩んでいる時に、友達からニュースキン製品を紹介され肌トラブルから解放された。今では月5万円分の製品を使い、健康づくりに取り組んでいる。彼女自身はビジネス自体には興味はなかったが、かつての彼女と同じような悩みを持つ人に製品を紹介し、綺麗になってくれたら嬉しい。面と向かって誰かにビジネスの話をするのは、又井さんが初めてです。とのこと。


文字に起こすと伝わりにくいですが、彼女の言動に嘘偽りはないと直感しました。ニュースキン製品に救われた。良い製品だから必要な人に教えてあげたい。純粋にそれだけです。それに、ビジネスで人と出会い明るく元気になれるなら、良いことでしょう。ネットワークビジネスをやってる腹黒い女という先入観を持っていた自分が情けなくなりました。反省です。偏見を持たないよう今後意識します。食事代は僕持ちです。ありがとうございます。


最後に、彼女が飲んでいるサプリを1パケもらいました。いらないと伝えましたが、試してみて!と半ば強引に飲まされました。これは影響力の武器:返報性の原理を意図したプレゼントなのかもしれませんが、ありがたく頂戴しました。


以上です。

説得の心理技術 - 欲しい結果が手に入る「影響力」の作り方 - デイブ・ラクハニ (ダイレクト出版)

◾️ 本の概要・感想

16歳までカルト教団で過ごした経験から、洗脳、操作、人間心理に興味を持ち、研究し独自の説得理論を構築したコンサルによる説得技術解説書。

 

目に刺さる「悪用厳禁」の文字から危険な技術を学べそうな印象を与えるが、オーソドックスな内容。説得(洗脳)に必要な準備、スキルとビジネスへの応用方法が解説されている。翻訳本だからか少々読みにくい。

 

P.15 "真っ裸になった私を一文なしの状態でアメリカのどこかの町に放り出してみてほしい。私はその日のうちに衣服、食料、宿泊場所、収入を得る手段、支えてくれる仲間、再起するために必要な現金を入手しているだろう..." 

これは本書の技術だけでは無理そうです。魔法ではなく "ペルソナ" 形成を前提にした正攻法なんで。だからこそ実現性は高そうです。

 

男の恋愛、ナンパ、合コン、コンサル業、士業、営業(特にB to C)に効果がありそう。ネットワークビジネスセミナーや勧誘を受けた経験がある人は、本書のスキルをイメージしやすいと思います。

 

◾️ 要点

● 操作と説得のプロセスは同じ。区別するのは唯一、アプローチする側の意思。

 

● 操作の4条件: ① 解決策の模索、② 時間的プレッシャー、③ 損する可能性、④ エキスパートとの出会い。

● ① 解決策の模索 : 解決策を探している人は、知識や経験を持つ他者の意見に耳を傾けやすい。警戒心が弱い状態。

● ② 時間的プレッシャー : 時間的プレッシャーを受けている人は、衝動的な決断をしがち。

● ③ 損する可能性 : 決断しないと損すると感じている人は衝動的な決断をしがち。

● ④ エキスパートとの出会い : 専門知識をもったエキスパートによる懸念の払拭、後押しが効果的。

 

● 説得力を持った人になる条件 : 説得力のある「ペルソナ」をつくり上げる。

● ペルソナとは、社会的・表面的人格。自分が伝えたいメッセージを伝えるに相応しい見た目、発言、言葉遣い、立ち振る舞いによって形成される。

● ペルソナを形成する3要素 : ① 容姿・外見、② 声とコミュニケーションスキル、③ ポジショニング。

● ③ ポジショニングとは相手から見た自身の立ち位置であり、力が有るポジションに立つこと。要素①、②はポジショニングするのに必要。

● ① 容姿・外見 → エキスパートに期待する服装、容姿を徹底する。

● ② 声とコミュニケーションスキル → 聞き手に考えさせる、理解させるために、話の途中で間を置くなどの手法を活用する。エキスパートであることを徹底する。

● 明瞭かつ簡潔に、分かりやすくメッセージを伝えることが説得力を持たせる。

 

●  説得したい相手から既に信頼されている人、団体からの紹介、支持が「信頼性の移行」。説得力を強化するのに有効。

● 事実や数値だけの直線的なメッセージでは、与える印象を変えられない。理屈を超えたストーリーを語ること。巧みなストーリーには人の心を動かす力がある。

● ストーリーを語る前に、相手から伝えられた内容(抱えている問題、欲望)を反復し、こちらが明確に理解したことを理解させる。

● ストーリーには自身の経験を盛り込む。声に抑揚をつけて感情に訴えること。

● 注意を引く表現を使う。ストーリーが真実であることを根拠付けする。相手の反応を見ながら進める。

 

● 会話の準備段階から会話を通して、首尾一貫して相手との共通点を探す。共通点を増やし、親近感を抱かせる。共通経験を土台に説得を進める。

● 自分のことを知ってもらうより、相手を深く知ることが親近感に繋がる。

● 相手の考えを変えさせるには、好奇心をかきたてること。普段考えることのない漠然とした質問で好奇心を刺激する(例:あなたにとって成功とは何ですか?)

● 質問に対する納得のいく明確な回答を持っておく。相手に明示することで、エキスパートであることを認識させる。

● 相手の変えさせるべき信念に対して質問を投げかける。(疑問を呈して敵対心を抱かせない。)好奇心を刺激する。

● 好奇心を刺激する手法として、断片的に情報を空白にしたストーリーを語る。相手が自分で補完できたかを確認する。

● 説得にあたり相手の信念を入念に把握すること。説得とは相手の信念を覆すことではない。信念の共通点を相互理解の上、必要な部分を変えさせる。

● 説得のプロセスは、小さなステップを一歩ずつ踏ませ誘導する。プロセスの締めくくりに、次のステップの具体的内容と期限を合意し相手に責任を持たせる。

● 結論を下すキッカケが上手く掴めてない相手には仮定法が有効。「仮に決断したとしたら、どんな結果、違いが生まれるか?」を質問し、決断した場合の未来を経験させる。これにより決断に対する心理的ハードルを下げる。

● 相手が決断したら「あなたは賢い決断をした」と伝える。

 

上記以外にも、実際の営業活動での応用方法、交渉術なども解説されています。

読むのに時間がかかりますが、読む価値があります。

 

以上